2026年02月01日

JBL Quantum Stream Talk買ってみた、会議で使ってみた。ファームウェアアップデートでゲイン問題解決!

JBL Quantum Stream Talkというデスクトップマイクがやたらとメルカリに安く(2000〜2500円くらいで)出ているので購入。
お菓子のキャンペーンの景品のようで、スタンドにお菓子の絵のシール(というより硬い塗装)ががっつりついています。
▼この「オリジナルデザイン」とあるやつね
https://x.com/morinaga_angel/status/1978658172736041390
G3WbHGLa4AAYpv4.jpg
小型のスタント付きデスクトップ型USBマイクで配信向きの感じです。
自分は会議での利用を想定してぽちりました。

まずはありがちな疑問、注意を先出し
・ゲインが低いのはファームウェアのバージョンアップ(V.1.4.9以降)で解決
それでもゲインが低いとすればセッティング(マイクを口元近く、せいぜい30cm以内に)の問題と思われます
・「超指向性っていうけど周りの音拾いまくる」→口元近く(せいぜい30cm以内で)使わないと盛大に周りの音を拾うと思います。どんな超指向性マイクでも音源が遠いとそんなもんです。ただそんな場合でも環境ノイズの抑制には専用ソフトによるノイズリダクションがある程度効果的です。
お菓子のシール、マジで剥がれない(削るしかない)
このシールを付けて使うことは普通はありえないと思うのですが、シール削る手間(コスト)考えたら通常の製品買っときゃよかったと思います(現在Amazonで6,930円ですがその価値はあるかと)。

というところでちょっと使ってみた感想をば...

良いところ

・コンパクトで邪魔になりにくい
・超指向性(ポーラーパターン:スーパーカーディオイド)で扱いやすい(が過信は禁物)
・専用ソフト(Quantum Engine)で音質のコントロールや環境ノイズの効果的な抑制が可能


気になるところ

・ややゲインが小さい
(スタンドが小ぶりなため、口もとからマイクが離れがちなのでそれを考慮するとゲインはもう少し欲しい)
→ファームウェアを1.4.0から1.4.9にあげたところ解消!! V1.4.9は25年1月13日リリースと本稿執筆時点で1年以上前のリリースですが、最近入手したものでも古いV1.4.0でしたので、ゲインでお悩みの諸氏はまずファームウェアを確認いただくことを強くお勧めします!
スタンドが低い(台込みで16.5cm程度)、口元近くにできるよう角度ももう少し上に向けられるようになるとありがたい。
JBL_Quantum Stream Talk_Product Image Left Stand 高さ

セッティングは限られる。スタンドを切り離せないため。
下記の画像は公式ページからの引用ですが、環境ノイズの気になる一般的な家庭環境では、画像にあるような設置距離(30cm以上に見える)はこのマイクの適正範囲を超えていると思います(私見)。ただし距離が離れたときに拾いがちな環境ノイズはQuantum Engineのノイズリダクション機能がそこそこ効果的に抑制してくれます。
JBL_Quantum Stream Talk_Lifestyle Image_Creator.png

・ゲインの調整はダイヤルで可能だがワンアクション必要
(ボリュームダイヤルを"毎回"3秒長押ししてから回さないと、モニター音声のボリューム調整しただけになってしまう、マイクの先端が紫に光っている時だけダイヤルでゲイン調整ができます)
低ゲイン問題が解決した今となってはむやみにゲインを変えられない仕様はむしろよくできたUIと思えます。
IMG_2809.gif
・机ドンみたいな衝撃は結構拾います
・シール剥がれない!!削るしかない
(入手したのはお菓子シールが貼ってあるキャンペーン品のため)
シールと書いていますが、焼付塗装みたいなもんだと思った方がいいです。

ゲイン対策

自分での利用シーンではゲイン調整が必須で、小さい音でもそれなりにいい感じにしてくれるDRC(ダイナミックレンジコンプレッサー?いわゆるコンプレッサーのようなものか?)とEQで調整しています。
DRC:録音、通話またはストリームで歪む大きなサウンドを停止し、楽しめる録音になるように静かなサウンドを増幅します。


JBL Quantum Stream Talk Quantum Engine

DRCだけだとなぜか、鼻が詰まったような声になるので、EQのプリセットで"POWERFUL"(低音高音ブースト)を選んだところ、鼻詰まりが解消され、同時にゲインもいい感じにブーストされました。
ちなみに鼻詰まり対策は300Hzから500Hzあたりを削るのがよいそうですが、下記EQセッティングはなぜか全く逆!

JBL Quantum Stream Talk Quantum Engine

ノイズ除去悪くない

環境ノイズ除去は[低]までしか試していませんが、自分の環境には十分かつ、特に気になる音質変化はありませんでした。

共用可能か?設定をマイク本体に残せるか?

PCごとにいちいち設定しなくてもマイク本体に設定が記憶されるのか確認したところ、設定は保存されませんでした。ですので共有スペースなどでの利用にはPCごとに都度設定が必要に思われます(同じPCであればユーザが違っても設定は共有されます)。またノイズ除去はPC側のソフトウェア機能のため、個々のPCにQuantum Engineがインストールされていて、ノイズ除去がONに設定されている必要があります。
デフォルトのままだとMAXでもゲインが小さめで、ゲイン調整もワンアクション必要なため、これができないと共用するのは難しそう...


シール剥がせない

あと景品なのでお菓子のシール(というより硬い塗装)がスタンドに貼ってあります。
当然これは剥がして使うかと思いますが、かなりガッツリくっついていて剝がれません!!!!!きれいに除去するのは相当困難。
途中まで剥がそう(スクレーパーで削ろう)として諦めた状態。その後あきらめて小型のマイナスドライバーで削り切り、傷だらけに....
IMG_2802.HEIC_compressed.JPEG
posted by 曽我五郎 at 06:28| Comment(0) | マイク

2025年11月26日

Fifine TANK1 手ごろだが見た目も中身もしっかりした配信向けマイク

優れた製品を手頃な価格で提供してきたマイクメーカーにFifineがございます。
個人的な印象として、音そのものはいいのですが、筐体が値段なりだったり、デザインがいまいちだったり、とまあ音以外のところで、チープ感がどうしても滲んでしまうブランドというのが率直なイメージでした。

このTank1は、そうした今までの製品と一線を画す、(実際にそういったユーザがいるかはわかりませんが)プロユーザが使っても違和感のない本格的なマイクです。(素人談)

一応USBでは使えません、PCにつなぐ場合は別途USBオーディオインターフェイスが必要になります。(この後XLR/USB接続両用のマイクTANK6の発売予定らしいですが、標準でハイパスフィルターが効いているようで音は少し違う印象です)。

USではすでに結構前にリリースされていましたが、最近日本でも製品レビュー用にばらまかれたようで、販売前にもかかわらず、メルカリなどに未使用をうたったものが出回り始めました。
今回そうしたものをメルカリにて安く購入したので、ちょっと感想をば

よいところ
・頑丈でしっかりしたつくり
・音声収録を前提にすれば、ダイナミックマイクとしてとても自然な音
・上記踏まえ、長期にわたって安心して使える陳腐化しにくい製品
・そして手ごろな価格!(Shure SM7B比)

気になるところ
・SM7Bに比較すれば高音域のロールオフが気になるかもしれない(が、配信など音声の収録ではほぼ無問題)
・TANK6というUSB/XLR兼用マイクが販売を控えているが、音作りは少し違いを感じる
・デザインや価格、そのコンセプトはRODE PodMicに非常に近いように思われる(PodMicも結構安いので差別化が難しそう)

控えめに書いていますが、このマイクはもっと使われておかしくないものかと個人的には思います。

音について

すごく自然なダイナミックマイクの音に聞こえます。配信など音声目的であれば全く問題なく使えるかと思います。

作りについて

持った感じですが、かなり頑丈な、"タンク"感ある作りに思います。結果として同社の他の製品に比べてもかなりハンドリングノイズが少ない、扱いやすいマイクです。

Fifineはもともとデジタル領域にはそこまで力を入れていないように思いますが、アナログ性能では信頼感の高い製品が多いように思います。デジタル領域はアナログ製品に比べ陳腐化が激しいので、アナログ価値にフォーカスした本製品はヘビーユースな環境でも長く使える逸品かと思います。
posted by 曽我五郎 at 00:06| Comment(0) | マイク

2025年09月29日

Shure MV7 偽物

MV7+という新機種が出て1年以上たつ今となってはやや今更ですが、わけあってShure MV7のジャンク品というのを購入しました。
一応そういう事態もあるかなとは思っておりましたが、偽物でした。
おそらく販売しているサイドでは悪意があるわけではなく、気が付いていないか、ジャンクということでそこまでチェックしていないのだと思います。

すでに多くの情報が出ていますが、旧機種のShure MV7については偽物であっても、MOTIV Mixにつないでイコライザーの調整ができますし、なんとファームウェアのアップデートもできてしまいます(そう見えるだけかもしれませんが)。

では何で偽物と判断したのかといいますと、
偽物特有の外見的な特徴があるからでございます。
(もちろん音質的な違いも説明はできますが、客観的に「証明」するのはなかなか難しい...)

あまりこれを書いてしまうと、より精度の高い偽物を世の中に送り出してしまう可能性もあるのですが
まあディスコン商品と思いますので、気が付いた点をこっそり書いておきます。
1. ヨークのステム接合部のボルト穴(確認中:正規品でもボルト穴があるようです。なおMV7+ではボルト穴はありません)
今回購入の偽物はボルト穴が見えます(本物は見えないようにきれいに加工されています)。
IMG_0509.jpeg

2. ヨークのねじのローレット加工のテカリ
今回購入の偽物はマットな仕上がり(本物は比べるとはっきりわかる程度にテカってます)
IMG_0487.jpeg

3. マイクグリル内の2本の配線の色
今回購入の偽物は緑-緑の配線(本物は緑-黄色の配線)
IMG_0496.jpeg

その他、
よくXLRコネクタにNeutrikのロゴがあるか?みたいな話は聞きますが、今回購入の偽物はNeutrikのロゴはありました。

今回基板は開けてませんが、やはり本物と偽物は違うようですので基板まで開けられれば一発です。
タグ:偽物 Shure MV7
posted by 曽我五郎 at 19:23| Comment(0) | マイク

2025年07月28日

797オーディオのコンデンサーカプセル

初期のRODEのコンデンサーマイクの製造に関係の深いと噂される、中国の797 Audioが最近Aribabaに出店していることに気が付きました。

マイクの部品の中でも特にコンデンサーカプセルは品質のばらつきが非常に大きいと言われており、797 Audioのようにそれなりの品質管理が期待できるサプライヤーから中国国外の個人が購入できるようになったことは自作マイク愛好家には非常に大きいのではないかと勝手に思います。いや勝手に興奮しているのは自分だけかも....

ただ個人が買うような個数だとあまり安い感じはしないですね。
なお797 AudioについてRecording Hacksによると
797 Audio は、最もよく知られている中国のオーディオ機器メーカーの 1 つです。

同社は米国を拠点とするStudio Projectsと提携して、Studio Projects ブランドの第一世代のマイクを製造しました。797 は、Neumann 以外では最高級の K67 スタイル コンデンサー カプセルの供給元です。797 カプセルは、Soundelux U95やその他多数の中高級コンデンサー マイクに使用されています。

797 Audio は、独自のマイク、アンプ、スタジオ エレクトロニクス、スピーカーのラインを製造しており、米国およびヨーロッパの多くのブランドの OEM/契約製造業者としての役割を果たし続けています。
ということだそうです。


*他に同様のサプライヤーにTAKSTARがありますが、コンデンサーカプセルの中国国外の個人への販売はしてないようですね。

では早速製品をば...
・Cy037 4線式のK87型カプセル (ヴィンテージU87タイプ)
デュアルコンデンサーマイクカプセルK67型マイクU87型DIY用797オーディオCY037 34mm大型ダイヤフラム4ワイヤー
797 AUDIO CY037 34mm Large Diaphragm
・CY002 3線式 K67/K870型カプセル (現行U87Aiタイプ)
797 AUDIO CY002 34mmデュアルコンデンサーマイクカプセル センタリング機能付き 録音、ゲーム、歌用 マイク用


他にも完成品のマイクもあるようです。単品で買うと微妙ではありますが。特にロゴ!
797AUDIO ACR01ショックマウント付きOEM/ODMプロフェッショナルコンデンサーマイク
カプセル以外はRODE 旧NT2相当であることが勝手に期待されます...もしくはBehringerの旧B-2proか??
*こちらのマイクについてはGearspaceの掲示板でいろいろ情報交換がされていました。
797AUDIO ACR01 NT2S
797オーディオNT2Uコンデンサーマイクマイクロスタジオレコーディングマイク、歌、オーディオ、リビングプログラムプロフェッショナルコンデンサーマイク
こちらは上位バージョンでしょうか?ちょっとSPLが低いのが気になります。ちなみに何が違うのか気になる方は、Alibaba経由でChatできますので、ぜひ問い合わせてみましょう!
Hfc7534f3672c4de1b92a51169fc300b7l.jpg
マイクのガワだけもあります。しつこいようですが、このロゴつき筐体に需要はあるのか?なおロゴ/グラフィックデザインは500個からだそうです。
https://www.alibaba.com/product-detail/797-ACR01-DIY_1601039335140.html

個人的にはこちらの真空管マイクが気になっておりますよ!デザインもさることながら、電源ユニットの付属がなく仕様表に"48V DC phantom"とあり、今どきのファンタム電源駆動の真空管マイクでしょうか
https://www.alibaba.com/product-detail/OEM-ODM-797-Audio-ATCR01-Professional_1600989204068.html
797 Audio ATCR01 Professional

posted by 曽我五郎 at 21:24| Comment(0) | マイク

2025年07月25日

【2025年に改めて】RØDE NT-USB Mini

RØDE NT USB Miniというマイクがございまして、結構好きです。
小さく重く、なんか凝縮感あるのがいいんですよね。音もまあまあ。
ポップガード内蔵で、ヨークも小さくて秀逸。シンプルなデザインもお気に入り。
(ちなみに重いのはおもりが入っているからです)
RØDE NT USB Mini
で、イヤホンジャック壊れたジャンク品も含め、気が付きましたら4台ほど持っておりまして
ナンピン衝動にかられもう一台...きゃあ

ちなみにこの兄弟機種でDSPを本体に内蔵しているモデルにRØDE X XCM-50というのがあるのですが、
こちらが29,700円のところ現在新品が4,980円で売られておりまして、さ、さ、さらなる衝動に駆られております。(RØDE Xシリーズ終了の予感)

そんなイケてるRØDE NT-USB miniですが、個人的な事情から全く使っておりません。
自分のようなうるさい汚部屋での利用では環境ノイズ抑制、セッティングが大事だからです。

そもそも本RØDE NT-USB Miniは
スタンド付属で本体が結構重いところから、主にデスクトップでの利用を想定していると思われます。

しかしですね、背の低いマイク、しかもサイドアドレスのマイクを机に置くと、口元からの距離がかなり遠くなるんですよ(30〜40cmくらいか)。つまり圧倒的に環境ノイズを拾いやすい。
RØDEのあるオーストラリアのような広大な場所、広い部屋で使うのはいいんですよ、きっと。ただ、ウチのような狭い汚部屋にエアコンやPCなどノイズを発生する機器が同居した環境にはひたすら向かないかと。なんなら我が家の薄い壁の向こうの声なんかも平気で拾います。

じゃあマイクアームを使えば?
アームに適したヨークも本体についており、アームで口元で使う、まあこれが正解だとは思います。
小さいので口元に近くても気にならないし...

ただ値段を気にしなければ2025年現在Shure MV7+(もしくはMV6)など口元で使いやすいエンドアドレスマイクがございまして、ついでにDSP処理でノイズ低減などもしてくれております。どうしても自分はこっちを使っちゃうんですよ(大きさも値段も結構違いますが)。
RØDEさん、RØDE Connectにそろそろ環境ノイズ低減機能、ノイズゲートじゃないよ、つけてくれてもいいんですよー ぼそっ

ということで
いまさらですが RØDE NT-USB Mini
散財自慢、無駄遣いはやめろ!!
じゃない、うるさい部屋ではデスクトップに置くな!アームで口元で使ってくださいね。

posted by 曽我五郎 at 11:00| Comment(0) | マイク

2025年04月28日

ラージダイヤフラム型コンデンサーマイクSM7B改めSM7LDCの作成

さて、
Shure SM7Bを安く実現する方法!
から1年
今どうしているかといいますと、
Wave LinkにVoice Focus(AIによる環境ノイズの削減機能)が導入されて以降、興味の対象はすっかりラージダイヤフラムのコンデンサーマイクに移ってしまっております。

今回は先日買ったパチモンのSM7Bの筐体をドナーボディーとして中身をラージダイヤフラムのコンデンサーマイクにしてしまう、ということをトライしたいと思います。

この手のDIYマイクのポイントは
何を目指して、
どういう部品(カプセル、回路)を使い
どのようにドナーボディーにマウントするか(今回はSM7Bライクなエンドアドレス型)
ということになるかと思います。

どういう部品を使うか
わかりやすい部品、回路としては、まず
自作U87クローン
例えば通称Dans U87キット, GroupDIY ORS 87プロジェクト(マルチパターン、ハイパスフィルターやPADなどの付加機能を削除したシンプルな構成)
などがあるかと思います(どちらも分極電圧46V程度のU87i=ビンテージモデルのクローン)。

確かにSM7Bの皮をかぶったU87というのはすごくキャッチーで魅力があります。
一方で自分が候補として考えるU87クローンだと部品のはんだ付けなどは基本的には自分で行う必要があり(もちろん世の中には完成品もあります、部品の組み込みを行ってくれるサービスもあります)、DIYマイクの初心者としてはそのあたりのリスクを伴います。

またカプセルの選定、トランスの選定なども慎重に行う必要があるため、
SM7Bぽいコンデンサーマイクの実現と、U87クローンの実現の2兎を追うのは最初のステップとしてはややハードルが高いかと思いまして、半完成品のキットをSM7B筐体にマウントするということを考えることにしました。

今回半完成品のキットして選定したのは
Jules Ryckebusch氏が設計したOPA Aiice回路
これの電子部品実装済み回路基板がJLIより発売されております。
OPA Aliceの特徴としては、かつてのマイクではあまり適した特性のものがなく、用いられてこなかったオペアンプを用いることで、よりシンプルで高音質な回路を実現するものです。

このキットは他のこの手のキットと同様、BM-800もしくはBM-700と一般に呼ばれる安いコンデンサーマイクへのマウントを想定しております。
なので、このBM-800のフレームをSM7Bの中に埋め込めれば話は終了です。
posted by 曽我五郎 at 21:48| Comment(0) | マイク

2025年04月04日

TOPPING CL101

Topping CL101というマイクを買いました。
日本でも代理店が付き、一般の楽器店でも発売になったようで、プレスリリースなどが出てますね。
一般にはToppingは名前をあまり聞く機会もなく、いわゆる中華ブランドに括られるかもしれませんが、オーディオインターフェイスなどでのクリーンなアンプ設計についてはかねてより一定の評価があったように思います。
▼こちらはTopping製オーディオインターフェイスのレビュー


さて今回はそのToppingが初めて発売した(と思う)本マイクを購入しました。その特徴としては
・低ノイズ、ニュートラルな周波数応答を謳う現代的設計(実際は中音域スクープ気味の色があるように思います)
・小さい筐体に34mmのカプセルを搭載した、いわゆる「真」の(=エレクトレットコンデンサーでない)コンデンサーマイク
・安っぽさは全くなく、かなりしっかりした作り
一方で価格は手頃(自分はAliExpressで購入しましたのでそれをベースに評価しています)

見た目は全く違いますが、商品コンセプトとしてはRODE NT1に近いかなと思います(NT1Aじゃない方)
あ、マイク本体底部のネジ径はNT1とほぼ同じW3/4-24くらいなのでRODE NT1などのスタジオマイク用のショックマウントが使えそうです。

今回勢いで白を選びました(黒白2色展開)
ラージダイヤフラムのガチなコンデンサーマイクで、特に付属のショックマウントやポップガードも、白ってあまりないなと
(割と見るのはAT2020とかかな..バックエレクトレット型の15.4mmスモールダイヤフラムですが)
このあたり配信やデスクトップでの利用も想定に置いて、同社のオーディオインターフェイスとも色を揃えているのでしょうね。

自分のセッティングでは付属のポップガードではなく、より小型の黒いポップガードで使っているんで、ほかの機材との組み合わせを考えると黒の方が無難でよかったかなと後から思ってはおります。

また付属のショックマウントは下部でねじ止めするタイプではなく、本体をがっつりクリップするタイプです。本体下部にはショックマウント用途思われるネジがありますが、上記のとおりこのネジ径はRODEのマイク(3/4"-24≒20mm)とおそらく互換性がありそうです。ただ、この手のマイクとしてはそこまで一般的な径ではないのでこのネジを活かしたマウントの選択肢、セッティングは限られると思います。(一方でマイク本体が非常にコンパクトなのでデスクトップでのセッティングなどでは、邪魔になりにくいと思います。)
posted by 曽我五郎 at 10:07| Comment(0) | マイク

2025年03月19日

コンデンサーマイクは感度が高いから環境ノイズを拾いやすいというウソ

よくコンデンサーマイクは感度が高いので環境音を拾いやすい的な話を聞きますが、
これは違うだろと常々思っておりました。
感度高ければ対象音も大きく拾うので、その分ゲイン下げて使うことになり、結局環境ノイズも増えないはずです。

環境ノイズの大小は環境音と対象音の大きさのが問題なのであって、マイクから離れてしゃべったりするとこの比が小さくなり、ノイズが相対的に目立つということになります。(「マイクと音源を近づけろ!」)
(*いわゆる近接効果などに代表されるように、周波数の低い音ほど直進性が低くなり拡散減衰しますので音源との距離と向きによって音質、つまり目立つ音、拾いやすい音は変わります)

もちろん指向性や周波数特性もありますが、環境ノイズの大小に感度は関係なく、多くの場合セッティングの問題ですよね。
スタジオなどの環境ノイズや反響の少ない状況を想定したサイドアドレス型のマイクを、うるさい部屋で使おうとすると口元から遠めのセッティングになって、環境ノイズが目立つってだけかと。

それをちょっと検証しておこうと思っていたところ、Youtubeをよく拝見しているエンジニアのJulian Krause氏がわかりやすく検証しておりまして、下手な記事を上げて「誰?お前」とか言われなくてすみました。しかも自分の想定と同じShure SM7BとRODE NT1で...(本編の話題と関係ないですが、ダイナミック型とコンデンサー型という基本的な違い含め、いろいろ異なるように見える2つのマイクの周波数応答の波形そのものは似ているそうで、結構ビックリ)

結論、同じ距離かつEQで周波数特性をそろえると、コンデンサーマイクもダイナミックマイクも環境音の拾いやすさは変わらないっす。
Julian Krause | Dynamic mics don’t reject noise better than condensers! And yet they do?


そういうことで環境音が気になる場所での利用ではダイナミック/コンデンサー関係なく口元で使いやすいエンドアドレス型がいいんじゃないでしょうかね?

追伸:
Julian KrauseのYoutubeの内容を実用的な観点で説明したものがこちらですかね。
posted by 曽我五郎 at 18:03| Comment(0) | マイク

2025年02月21日

Shure MV7シリーズ違いのまとめ

Shure MV7が機種が増えてわかりにくくなってきたので、簡単に違いをメモ
なお筆者はMV7+のみ所有(MV7は過去に所有)

第一世代

  • MV7(2020年発売ディスコン) 元祖!MicroUSB, XLRの同時出力
    USBの音と比べ、XLRの音質がわずかに異なるらしい(低音ロールオフ、高音ブースト)。下記Julian KrausのYoutube記事「MV7 USB vs XLR」を参照

  • MV7X(2021) XLR出力のみ、MV7のXLR接続時のような音質変化がないため、MV7のXLR接続との比較ではMV7Xのほうが音がいいといわれている

  • 参考:Julian Krause:MV7 USB vs XLR - Shure MV7 USB / XLR Mic - REVIEW (feat. SM7B)


第二世代 DSP機能強化版

  • MV7+(2024) USB-C, XLRの同時出力

  • MV7i(2025) USB-C出力, XLRコンボジャック入力(=2チャンネルのUSBオーディオインタフェイス機能)

  • MV6(2024) 弟分 USB-C出力のみ(=XLR出力機能なし)、リバーブ機能なし、スペック上音質はわずかにMV7に劣る

第二世代で強化されたDSP機能(下記画面キャプチャはMV7+用設定です)

参考:MV7+ポッドキャストマイクロホン登場  強化されたオートレベルモード、リバーブ機能、ポップストッパーなど5つの新機能追加 - Shure 日本
  • リアルタイム・デノイザー:環境ノイズの抑制
  • デジタルポップフィルター(Digital Popper Stopperトレードマーク(TM)):破裂音の抑制
  • 強化されたオートレベルモード:
    "MV7+では、オートレベルモードがさらに強化され、距離、音量、空間検知に基づいてゲインを調整することで最適な音声レベルが得られるようになりました。たとえば、ポッドキャストのインタビューを録音しているときや、これまでで最高のFortniteのマッチを配信しているときに、ちょっと興奮してしまっても、音量を心配する必要はありません。"
  • リバーブ

  • MV7+ Reverb.png

第一世代からあるDSP機能

  • オートレベルモード:ただし第二世代は性能強化
  • リミッター
  • コンプレッサー
  • MV7 DSP.png

  • トーン:簡易イコライザー、ただし第一世代と第二世代で機能、設定は異なる
  • MV7+ Tone EQ

  • ハイパスフィルター:低音カット(ロールオフ)75Hz, 150Hz
  • MV7+ ハイパスフィルター
posted by 曽我五郎 at 13:55| Comment(0) | マイク

2025年02月16日

環境ノイズを抑制"Voice Focus"機能が配信向けにいい感じ!Elgato Wave Link 2

Wave Linkとは?

私、ElgatoのUSBオーディオインターフェイスWave:XLRを使っておりますが
本機種やUSBマイクなどのElgato製品専用のPC用ミキサーソフトウェアにWave Linkというのがございます。
個人的にはマイクなどの入力にイコライザーなどの音響処理を様々なプラグインを通じてリアルタイム処理ができる点は非常に素晴らしいと思っております。
ただしわずかに遅延があるようです(処理するPCに依存するのか)。

【2026年3月追記】 Elgato Wave XLR Mk2及びElgato Wavve XLR Proが発表され、内蔵のDSPチップでVoiceFocusを除くEQなどいくつかの音声処理が可能になったそうです!!さらにダイレクトモニタ機能が搭載されこの結果遅延はほぼ0となった模様です。
またWave Link3.0正式版がリリースされ、Elgato製品以外でもWaveLinkが無料で使える様になり、VoiceFocusなどの有用な信号処理機能については有料(執筆現在VoiceFocusは7000円程度)で使える様になりました。

配信などにVoice Focusなかなかいい感じ!

で、今回Wave Linkのメジャーバージョンが1.3から2.0と上がりまして、わかりにくかった部分の使い勝手がよくなるなど、さすがのメジャーバージョンアップを感じますが、個人的に注目すべきと感じたのはVoice Focus, powered by ai|cousticsという配信向け環境ノイズ抑制機能の追加です。
これがなかなかいい感じでございます!!
下記の動画の機能説明がわかりやすいので、ご興味があればキャプションを日本語に変えるなどしてご覧ください。


一応、こちらの動画の勝手な解釈によると、
Voice Focusの主な機能としては
1. 環境ノイズ(エアコンなど)の除去
2. 室内反響音の除去
3. 机をたたいたりした際のノイズの除去
の3つだそうです。なお、これの機能は自身でも確認してみましたが、音声に特段変化なく、3つのノイズを効果的に除去できました!

競合製品としてはNVIDIA Broadcastがあります。こちらは視線調整など映像処理もパッケージになった高機能な製品で、無料で実用性が高い製品ですが、NVIDIAのGPU RTXシリースが必要という点で、もともとそういうGPUを使っているとかでないと、それなりにハードルが上がります。またNVIDIAということで純正ドライバーのないMacでは利用のハードルがかなり高いと思われます。

一方Voice Focusそのものは音声処理に特化した機能ですが、利用にはElgatoのUSBマイクか、USBオーディオインターフェイスがあればよく、CPUの負荷が低いのが特徴のようです。またWindowsPCだけでなく、Macでも使えます。
技術的なバックグラウンドについては下記をご覧ください。
Speech Enhancement for Every Voice: How Does It Work? - ai|coustic

ちなみに本機能が対象となるのはElgatoの以下の製品をWindowsPC/Macで使った場合です。
・マイク
WAVE:1, WAVE:3, Wave Neo
・オーディオインターフェイス
WAVE:XLR, XLRドック
特にWAVE:1、WAVE:3などのコンデンサーマイクでは環境音や反響音が気になりやすいと思いますので、効果てきめんでしょうね。

自分はダイナミックマイクのSM7B(とWAVE:XLR)で試しましたが、サーバー類のファンノイズがきれいに消えて非常に効果的でした。ノイズ除去機能(リアルタイムディノイザー)に魅かれて買ったShure MV7+を使わなくなりそうです。(何も気にせず使えるShure MV7+のほうがいろいろラクですが)

あ、一つ個人的によくある注意ですが、音響効果はチャンネル名「Wave Link Microphone」ではなく「Wave Link MicrophoneFX」もしくは「Wave Link Stream」の方にのみ反映されます。これ自分はたまに間違えますので。

posted by 曽我五郎 at 01:52| Comment(0) | マイク